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親が子どものインターネットに関心を持とう
(更新:2007年6月)

インターネットのWebコンテンツには、性的であったり暴力的であったりと、大人にとっても刺激的な内容のものが多く存在します。子どもにしてみたらなおのこと。「親に隠れて」というほどの意識ではないにしろ、たまたまそうしたサイトにたどりついたとしたら、コッソリのぞいてみたい心理も働くことだってあるでしょう。

でも、興味本位のクリックからワンクリック詐欺の餌食になったり、スパイウェアを仕込まれてしまったりすることも…。

そこで、インターネットに一人でアクセスできるようなお子さんをお持ちの方にうかがいます。お子さんのインターネットに関心を持っていらっしゃいますか?

Tアイコン   もしかしたらお子さんは、ネット上で何らかのトラブルに遭って、親にも言えず悶々と悩む日々を過ごしているかもしれません。大人からしてみれば、悩むに足りないことを過剰に不安がっているだけの場合もあるでしょうし、逆に、それは深刻だという域に達しているものもあるでしょう。今回は、子どもたちがインターネット上で遭ってしまいそうな被害についてを考えます。

中学生のTクンは、家で一人になることはめったにありません。しかし、ある日、お母さんと妹がそろって出かけることに。一人で留守番、この機会にアダルト系のWebサイトに興味本位でアクセスしてみることにしました。

あなたは18歳以上ですか?

Tくんはドキドキしながら「はい」をクリック。そこに出てきたものは、「あなたはこのサイトに会員登録されました」の文字でした。「2日以内に88000円振り込んでください」と請求額とともに振込先も表示されています。「は、はちまんはっせんえん…」、Tくんは恐怖で固まってしまいました。あわててブラウザを閉じ、PCの電源を切ったものの、「連絡が来たらどうしよう。家族に知られたらどうしよう」と気が気ではありません。

Tアイコン   登録されたといっても、メールアドレスやこちらの連絡先を入力した上での登録ではないのですから、こうしたケースは単なる「脅し」のようなもの。放っておけばいいのですが、Tくんはいかんせん“子ども”。恐怖で震えあがってしまうのも仕方がありません。

Tアイコン   「会員登録された」とのアナウンスに続けて、キャンセル画面といったものが出る場合もあるようです。『助かった』とばかりに、そこでキャンセルをクリックしてしまうのもNG。はじめにサイト側に教えていなかったはずの名前やメールアドレスなどを入力しないと「キャンセル」できなくなっているかもしれません。わざわざ教えてしまうと後で大変なことになる―。良識ある大人にはわかることも、子どもにしてみれば、なんとか親にナイショで片付けたいとばかりに、焦って墓穴を掘ってしまうことにもなりかねません。

T困った   「問い合わせ先」として携帯電話番号が出ているケースもあります。もしTクンが、前述のように名前などを入力し「キャンセル」手続きをして、それでもまだ不安で、問い合わせ先にも自分から電話してしまったとしましょう。

Mたいへん   Tくん、だめだよ。そこのサイトからガンガン電話がかかってきちゃいそう…。ちゃんと着信拒否しなくっちゃね。それ以前に、お母さんにも正直に話そう!怒られたとしても泥沼にははまっていかないから。だって、会員登録のつもりじゃなくてクリックした場合は、民法で守られるって習ったもん。

T困った   さらにさらに、先ほどの登録画面などが出た後に、「ウイルス検査中」といった画面を表示させるケースもあるとか。「ウイルスを発見した」というニセ画面まで用意されているようです。この検査中から結果表示までの間に何をしているかといえば、PCに悪影響を及ぼすプログラムのインストール。「料金請求画面」を起動させるプログラムが組み込まれていたという実例もあるのです。ここまで卑劣なサイトにアクセスしてしまったら、Tくんのような子どもでなくても動揺してしまうことでしょう。

ひらめき   Windows Vistaにはセキュリティが強化されています。何かのプログラムをインストールしようとする際に、自動で始まってしまわないように、それが自分の意思で行われているものかを確認してくれるワンステップがあります。

→Windows Vistaでセキュリティ機能はこう変わった:セキュリティセンター

Tアイコン   アダルトサイトにアクセスして請求画面が表示されてしまった!そんな場面に直面したら、子どもからは恥ずかしさと怒られる恐怖で親には打ち明けづらいもの。自分で解決できないままに苦悩の日々を過ごしているかもしれません。「子どもを信じているから」とか「ウチの子に限って」と踏み込まずにいるよりも、「万一こんなことになってしまったら」との仮説で話し合う親子の時間を、子どもに嫌がられてももっておくのがいいのではないでしょうか。業者から請求がこないから安心かといえば、決してそうではなく、スパイウェアを仕掛けられてしまう可能性もあるので、楽観視していられないのが現状です。

ひらめき   Windows Vistaではスパイウェアの侵入を監視し削除する「Windows Defender」が搭載されています。

→Windows Vistaでセキュリティ機能はこう変わった:セキュリティセンター


小学校高学年のY美ちゃんは「モデル志望」。最先端のティーンズファッションに身を包み、雑誌のページを飾ることを夢見ています。Y美ちゃんは自分の部屋で一人でインターネットにアクセスできる環境です。「モデル募集」をキーワードにWeb検索すると、容易に登録できる「掲示板」サイトが多数ヒットしました。

小学生ですから、そのサイトが怪しいかどうかを見極める能力にはまだ乏しいでしょう。Y美ちゃんは、プロダクションサイトをじっくり見て回るわけではなく、すぐにエントリーができるページを用意しているサイトを見つけて、応募フォームに個人情報を入力し始めました。ママにはナイショ。モデルデビューが決まったらはじめて話して驚かせたいとの気持ちでもいました。

応募には写真添付が必要でした。ちょっと大人っぽく写った水着写真を添付しました。

Tアイコン   きちんとした会社がインターネットでモデル募集をしているケースもあるでしょう。しかし、未成年者や18歳以下の応募の場合は、保護者の同意を必要とするのが当然。それを要しないところは怪しいと思っていいでしょう。

・「登録料・レッスン料」と称して数十万円を要求してくる。

・「一次審査に通った。二次審査もクリアした」などと期待させて、次に進むには手付金が必要と、ある程度時間が経過してから金銭を要求してくる。

・カメラテストをしたいと言って呼び出し、わいせつな写真撮影を要求される。よくわからずに撮られてしまった写真が児童ポルノに利用される。

・Y美ちゃんのように自分から送ってしまった写真が、出会い系サイトなどの自己紹介欄に悪用される。


などという危険性も。子どもたちが心身ともに傷つく前に、どういうサイトにアクセスしているか、親には子どもの動向を把握する責任があるのではないでしょうか。

T困った   実は、大人の場合でも、ブログやSNSに出しているプロフィールや写真が出会い系サイトにそのまま流用されてしまうこともあるのです。たくさん女性の登録者がいるように装っている出会い系サイトでは、架空のプロフィールをいくつも載せているようですが、あたかも実在するような女性のプロフィールを何通りも創作するのも一苦労というのが実情のよう。SNSの自己紹介欄から顔写真もプロフィールも盗用してくるというケースが後を絶たないといいます。ブログでの個人情報の公開にもくれぐれも気をつけてください。


中学生のM子ちゃんはプレゼント応募が大好き。とはいえなかなか当たりません。ハガキで申し込む懸賞が当たらないのは、いかにも子どもの字だからだろうと、懸賞サイトにアクセスしてみることに。魅力的なプレゼントの数々に、手当たり次第に応募してみることにしました。

それから何日か経つと、M子ちゃんのもとには一体なんのことが書かれているのかわからないような迷惑メールの数々が届きだしました。なんだかエッチっぽい文面、英語のために内容が理解できないメール、気持ち悪いものばかりです。

「メール受け取り拒否」の項目があるものはそこをクリックして拒否の手続きをしていきました。しかし、それがアダとなって「出会い系サイトに登録された」ことになってしまったのです。

Mぷん   なんだか本当にひどいことが最近は勝手に起こるよね。M子ちゃんは、ただの被害者だから、お父さんやお母さんに相談すべきだと思うよ。

Tアイコン   M子ちゃんのように、こちらに決定的な落ち度はなくても、メールアドレスが迷惑メール発送業者の手に渡ってしまったら、こちらの望まない、出会い系サイトへの勧誘をはじめとする迷惑メールがどんどん送りつけられる現実を親御さんから説明してあげてください。うんざりするほど届く迷惑メールは、捨てていくのが一番であることもしっかり教えてあげるのがいいでしょう。また、メールアドレスが知られてしまったからといって、必ずしもそれだけで危険になるわけではないので(不快な迷惑メールは増えますが)、必要以上に不安がらなくていいとも伝えてください。

T困った   問題なのは、子どもたちが、興味本位に出会い系サイトを覗こうと無防備にURLをクリックしてみること。法外な料金を請求されるといった業者間とのトラブルだけでなく、よからぬ相手と出会ってしまうなどの危険性も考えると、いったいどこまでのトラブルに発展するかは計り知れない。そういうことも話して聞かせてほしいと思います。

Tアイコン   また、この例では「懸賞サイト」への応募というケースを取り上げました。名前、住所、電話番号、年齢などの個人情報を書き込んだ上で応募するものですから、タチの悪い主催者の懸賞に申し込んでしまった場合は、M子ちゃん個人を特定したDMの送りつけや勧誘などといった被害が起こることも考えられます。信頼できる懸賞かどうか、親御さんが一緒に見極めて、ともに娯楽として楽しめたらいいですね。

Mてへ   この前、「このたび懸賞サイトに応募いただきありがとうございました。しかしながら、お客様の応募を完了することができませんでした。下記URLより応募を完了してください。http://*****」なんていうメールが届いたの。件名は「当選結果のお知らせ」で、本文にはサイト名すら書いていない、いかにも怪しいメールだったんだぁ。懸賞サイトを利用したばかりの人で、迷惑メールの受信にも慣れていない人だったら、思わずURLをクリックしちゃうかもね。でも、これってクリックしたらどうなるんだろう…。

Tアイコン   多分、どのメールアドレスが生きているかを確認しているんじゃないかな。ところで、家では自由勝手にPCでインターネットに接続させていないからと、安心しているご家庭もあることでしょう。しかし、お子さんに携帯電話を持たせている場合は、同じようなことが言えるのではないでしょうか。お子さんの名前や携帯電話番号を知る業者から有料情報サービスの高額な料金請求を受けるといった被害も国民生活センターに寄せられているそうです。


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